
やりたいことがわからないは人生の転換期
「やりたいことがわからない・・・」
これは、なかなか抜け出せない悩みです。
とても不安で、さまざまな葛藤を抱えて苦しみます。
でもこれは、人生の重要な転換期のサインといえるんです。
この人生の転換期をトランジションといいます。
このトランジションがあるからこそ人は成長します。
このコラムでは、このトランジションについてお話します。
トランジションの3つの段階
30歳前後に起こるトランジションについてはこちらのコラムで紹介しました。
しかし、トランジションは年齢によって生じるものだけではありません。
ブリッジス(Bridges,W.)によると年齢にかかわらずトランジションは生じ、
次の3つの段階で進みます。
(出典:「トランジション-人生の転機-」Bridges,W.1980 倉光・小林 訳 創元社 1994)
第1段階:何かが終わるとき
トランジションは、必ず何かがうまくいかなくなるところから始まります。
例えば、
・最初は面白かった仕事が嫌になる
・人事異動や昇進などで仕事がうまくいかなくなる
・同僚や友人などと比べて、自分は仕事がうまくいっていないと感じる
などです。
この時期は、今まで慣れ親しんだ仕事や環境、人間関係から引き離されることが多く、
仕事に対する意欲がなくなり、空虚感を感じます。
時には、自分自身を見失うことさえあります。
「やりたいことがわからない」と悩みはじめるのはこの時期です。
第2段階:ニュートラル・ゾーン
この時期は、昔の現実は色あせ、過去の成功に確信がもてなくなります。
そして、深刻な空虚感を感じます。
いわば、一時的な喪失状態です。
「やりたいことがわからない」という悩みから抜け出せず苦しんでいる状態です。
第3段階:何かが始まるとき
「始まり」は「終わり」と比較してあまり印象に残らない形で生じます。
ただ「何かが違うな」というような変化を若干感じる程度です。
目標が見えはじめ、少しずつそこに向かって進んでいく状態です。
ただし、この時期には「他にも楽な選択肢があるのでは?」という甘い誘惑が出てきます。
これに抵抗しながら進むことが求められます。
やりたいことが何なのかが見えはじめ、そこに向かって進んでいく時期です。
トランジションへの対応方法
トランジションが生じたら、逃げずにそこにとどまることが必要です。
トランジションにいることを受け入れる。
そして、次のステップに進むためには何が必要かを考えるのです。
とても苦しい時期です。
しかしその苦しみは、変化に自分を適応させようとしているために生じます。
「終わり」から「始まり」に進むことによって、人は変化して成長するのです。
まとめ
トランジションは年齢に関わらず生じ、次の3つの段階で進みます。
第1段階:何かが終わるとき
第2段階:ニュートラル・ゾーン
第3段階:何かが始まるとき
トランジションが生じたら、逃げずにそこにとどまることが重要です。
そして、次のステップに進むためには何が必要かを見出すのです。
このトランジションを乗り越えることで人は成長します。
「やりたいことがわからない」という状態はまさにトランジションです。
もしあなたが、このトランジションで苦しんでいるのであれば。
このサイトの情報は、第3段階に進むためにきっと役に立ちます!