やりたい仕事を見つけるべきキャリア発達の段階とは?
人は年齢とともにさまざまな面で成長していきます。
その中のひとつが仕事です。
年齢によって仕事への関わり方が変わっていきます。
そして、経験を重ねることで仕事の幅が増えるなど成長していきます。
このような仕事における成長を「キャリア発達」といいます。
このキャリア発達には、大きく分けると5つの段階があります。
そして、キャリア発達の5段階の中には、やりたい仕事を見つけるべき時期があります。
今回は、このやりたい仕事を見つけるべき時期について紹介します。
キャリア発達の5つの段階
スーパー(Super,Donald E.)によるとキャリア発達には5つの段階があります。
これをライフ・ステージ(Life stage)と呼びます。
それが次の5つです。
1.成長 (0~14歳)
2.探索 (15~24歳)
3.確立 (25~44歳)
4.維持 (45~64歳)
5.下降 (65歳以上)
この年齢には個人差がありますが、おおよその目安です。
この中で、やりたい仕事を見つける段階があります。
それが「探索」と「確立」です。
探索
この段階は、学校、日常生活、アルバイト、遊び、などを通して職業を選択していく時期です。
さまざまな試行錯誤をともなう現実的な探索が行われます。
この段階で行われるのが就職活動です。
ここで、自己分析をしっかり行って、やりたい仕事を明確にする必要があります。
しかし、自己分析が不十分で「やりたいこと」がわからないまま就職した場合。
次の「確立」の段階で「やりたい仕事がわからない」という悩みを抱えやすくなります。
確立
ここはさらに2つの段階に分けられます。
(1)試行と安定期 (25~30歳)
(2)確立期 (31~44歳)
(1)試行と安定期
この段階は、自分の適性や能力について現実の仕事とのかかわりの中で試行錯誤を繰り返す時期です。
さまざまな経験を積む中で、現実の社会を知り、自分を知っていきます。
そして「やりたいこと」が明確になっていきます。
ときには、就職のときにやりたいと思っていたことが変わることもあります。
しかし、自己分析がうまくできず、「やりたいこと」が明確に見えないと、こんな悩みを抱えることになります。
「このまま今の仕事を続けていていいのかな?」
「他にもっと自分に合う仕事があるんじゃないのかな?」
「でも、やりたいことがわからない・・・」
(2)確立期
この段階は、試行錯誤を繰り返した結果として、自分の仕事を確立していく時期です。
自分のやりたい仕事を明確に認識すべき時期です。
そして、自分の仕事の専門性を確立することが重要なテーマとなります。
また、周りからは仕事の安定性を強く求められるようになります。
そのため、情熱をもって取り組め、専門性と安定性を発揮できる仕事を見つけることが必要になります。
しかし、この確立期でも「やりたい仕事がわからない」という悩みが解消できない場合は問題です。
それは、今後のキャリアに悪い影響を与える可能性が高いからです。
やりたい仕事を見つけるべき時期は30歳前後
やりたい仕事は「確立」の段階で見つけるべきです。
そして、その中でも30歳前後が重要な時期になります。
キャリア発達において「確立」の次の段階は「維持」です。
「維持」は、自己実現の段階です。
マズロー(Maslow.A.H.)によると、自己実現は人間の欲求の最も高いレベルのものです。
「確立」の段階で専門性を高めた仕事を通して、自己実現をしていきます。
しかし、「確立」の段階でもやりたい仕事がわからないままだと、自己実現をするのが難しくなります。
そして、仕事の専門性が高まらないまま、悩み続けることになってしまいます。
30歳前後に自分の「やりたいこと」を明確にして、それができる仕事を見つけることはとても重要なんです。
まとめ
キャリア発達には5つの段階があります。
1.成長 (0~14歳)
2.探索 (15~24歳)
3.確立 (25~44歳)
4.維持 (45~64歳)
5.下降 (65歳以上)
この段階の中では、やりたい仕事は「確立」の段階で見つけるべきです。
そして、その中でも30歳前後が重要な時期になります。
30歳前後に自分の「やりたいこと」を明確にして、それができる仕事を見つけることが必要なんです。
これがその後のキャリアに大きな影響を与えます。
あなたは今、「やりたいこと」が明確になっていますか?